理科教育

2024年2月の記事一覧

【SS生物】クロマトグラフィーによる光合成色素の分離実験

2年生のSS生物の授業で、クロマトグラフィーによる光合成色素の分離実験を行いました。

生徒の感想  (2年3組 本郷駿  川越市立名細中学校出身)

 今回は、光合成色素の抽出と分離を行い、それぞれの生物が持つ色素の種類を確認することを目的として実験をしました。ホウレンソウ(種子植物)、アオサ(緑藻類)、ワカメ(褐藻類)、イワノリ(紅藻類)、スピルリナ(シアノバクテリア)に、それぞれアセトンを入れた後、TLCシート、展開溶液を用いて観察をしました。結果として様々な光合成色素を5つの生物から確認することができ、面白かったです。私はこの実験で、色々な光合成色素で吸収しにくい光を補い合って吸収しているのだなと考えました。これからも深く考えて学習していきたいです。

 

まず、光合成色素の分離実験

試料はホウレンソウ・アオサ・乾燥ワカメ・イワノリ・スピルリナです。

資料集を見ながら、それぞれの試料に含まれる光合成色素を予想します。

試料はそれぞれをグラインダーにかけ、粉々にしてマイクロチューブに入れたものにアセトンを加えよく振り、色素を抽出します。

静置した後、TLCシート(アルミシートに細かいシリカゲルが塗ってあります)にガラス細管で色素液をスポット(しみこませる)していきます。ある程度の色の濃さになったら、展開溶媒が入っている容器に入れ、観察します。

展開液がTLCシートの終線まで、上昇したら、取り出して、それぞれを見比べ、各試料で分離できた光合成色素を確認します。

 

光合成色素の光吸収の実験

スピルリナの粉末を、エタノールと水に溶かし、ろ過します。

△(左)エタノールで抽出したもの(右)水で抽出したもの

それぞれ抽出した色素に光を当てて観察します。反射光と透過光が確認できます。