理科教育

2021年11月の記事一覧

霧箱の実験

3年物理選択者を対象に霧箱の実験をしました。

 

容器の中にあるフェルトにエタノールをしみこませ、ドライアイスを使って冷やします。


すると容器の中が過飽和の状態になり、放射線が通ると飛行機雲のような白い細い筋が見える、という実験装置です。

 

霧箱は、目で見ることの出来ない放射線を観察することが出来るのです。

 生徒たちは放射線の軌跡を見て、歓声を上げていました。

 

生徒が撮影した動画です。

一瞬、細く白い筋が観察できます。 

(3-5脇田君撮影)

音の実験

2年理数科の物理の時間に「音」の実験をしました。

授業はクイズ形式で進められ、答えは実験して確認しました。

 

実は、問題を出す前に先生から密かにヒントとなる解説がされているのですが、それに気づける生徒は少なく…

 

実験を通じて音に関する知識を深めることが出来ました。

 

 

この記事を見てくださっている方にも音の知識を深めてもらうべく、授業でやった問題を出しますので考えてみてください。

問題

音が伝わる速さは、伝わる物によって変化します。次のうちで最も早く伝わる物はどれでしょうか?

a.空気中 b.水中 c.真空中 d.同じ

 

 

 

 

 

 

 

 

答え

 b.水中

 

どうしてでしょうか?考えてみましょう!

 

ウニの発生実験

3年生物選択者対象に、授業2コマを使ってウニの発生実験をしました。

 

今回の発生実験は、日本財団「海と日本PROJECT」のイベントとして実施し、お茶の水女子大学より卵と精子を提供していただきました。

1コマ目の授業ではウニの卵と精子を観察したのち、受精させて受精膜が上がる様子をリアルタイムで観察し、あらかじめ用意しておいた初期発生胚の観察をしました。

 

 

ウニの卵の大きさは0.1㎜で人間の卵とほぼ同じ大きさです。そしてウニの発生は途中までヒトと同じように進みます。生徒たちは、自分たちも元々はこの大きさから育ったことを意識したり、顕微鏡下で卵割が起きる様子を観察できた生徒もいて、生命の営みの尊さに触れることもできました。

受精卵(150倍 1目盛り10㎛)

 

2細胞期、4細胞期

4細胞期

 

また、生徒たちは受精させた卵の発生が進んでいく過程を目の当たりにして、どこからが生命なのか、生命とは?といった問いを持つ生徒もいました。

 

先日実施した養護教諭の先生が主催の松高塾「超紳士学」は、女性の生理や排卵についてでした。つまりそれはヒトの発生についてです。

養護教諭の吉田先生が、ウニの発生に興味をもって、実験を見に来てくださいました。

 

 

ウニは発生してから2日ほどでプルテウス幼生という姿に形を変えます。

 

2コマ目の実験では、1コマ目では見られなかった原腸胚からプルテウス幼生まで発生が進んだ様子を観察し、幼生の体の中に骨片や胃などができているのを確認しました。

 偏光板を利用することで骨片を光らせ,発生段階によりどのように骨が成長していくのかも観察しました。

 

(3-5 石川君撮影)1目盛り2.5㎛

 

 

 

 

(3-5石川君撮影)

 

 

 

生徒たちは、時間をずらして受精させた様々な段階の胚や幼生を観察し、よく観察できているものを共有していました。

 

 この実験で、発生や遺伝子の発現など様々なことを学びました。

 

◆◆生徒のレポート◆◆

 

 

 

 

 

味覚修飾物質の実験

3年生物選択者を対象に味覚の実験を行いました。

味覚には甘味、塩味、酸味、旨味、苦みがあります。

味覚修飾物質として知られているミラクルフルーツに含まれるミラクリンや、ギムネマ茶に含まれるギムネマ酸により味覚がどのように変化するのかを、自らの舌を使って確認しました。

 チョコレートやレモン、グミ、マシュマロ、砂糖などが準備されているのを見た生徒たちは大喜びでしたが、実験により味覚が変化し、お菓子そのものの味を堪能できる訳では無く…。

それぞれの味覚修飾物質にどんな効果があるのかは生徒自身が食べて確認。

想像もしていなかったような味覚の変化に生徒たちはびっくりしていました。

 

校長先生、教頭先生も実験に参加してもらいました。

 

味覚については未だ解明されていないことが多く、これからの研究分野の1つでもあります。