松高日誌

【理数科】NHKディレクター 三浦さん講演会

3月6日(木)理数科卒業生で、NHK コンテンツ制作局 第2制作センター科学 ディレクターの三浦博樹さんをお招きして理数科特別講義を実施しました。

三浦さんは松山高校卒業後、筑波大学生命環境学群 生物学類 卒業、筑波大学 生命環境科学研究科 生物科学専攻 修了後NHKに入局しました。

NHKスペシャル「氷 その神秘の世界 ~映像詩 天塩川~」のディレクターを担当、現在はNHK第2制作センター 科学ジャンルで「あしたが変わるトリセツショー」などの番組制作に携わっています。

今回は「科学」の視点で自分だけの世界を創る というタイトルで、理数科の生徒たちに将来の夢や目標について、ご自身の経験をもとにお話しいただきました。

生き物、特にペンギン好きの三浦さんは「NHKなら南極でペンギンの取材ができるかも!」と考え、NHKに入局したそうです。

そして「さわやか自然百景」や「ネコが選ぶ!アニマル動画グランプリ」などの番組制作を通してディレクターの仕事を紹介していただきました。

NHKスペシャル「氷 その神秘の世界~映像詩 天塩川~」では100日間、極寒の天塩川に通い続け、川の水が凍る現象について、研究者も見たことのない新発見を映像に収めるまでの過程について詳しくお話しいただきました。

生物専攻だった三浦さんは、このNHKスペシャルを制作するにあたり、氷に関する論文を100本以上読み、大学の教授に取材も重ねながら番組を作り上げたそうです。そして新発見の撮影に成功したのは、偶然かもしれないが、徹底的に準備しつくしたからこそ巡り合えた「セレンディピティ」だったと話してくれました。

 

三浦さんご自身は「科学」の視点を持ち続け、その世界を映像作品で創り出したい、と自身の想いを語られた後、高校生たちに向けて「自分を表現する手段は何なのか、ゆっくりと考えて欲しい」というメッセージをいただきました。

 

 

また、「あしたが変わるトリセツショー」で三浦さんがディレクターとして制作した「コーヒーのトリセツ」を紹介した後、男子校出身者が大学に行って困ることあるあるとして

女の子とどう接していいか分からない…

ということが多々あります。

そこで「恋愛の取扱説明書」についてお話いただきましたキラキラ

この「恋愛のトリセツ」では話しかけ方・話題・デートへの誘い方などを、実際に番組制作の際にいろいろな人に取材をすることも多い三浦さんならではの経験をもとに、実践を交えて紹介していただきました。

この話題になると、教室の雰囲気が一変し、生徒たちの目が一層真剣になっていたのが印象的でした。

そして最後に自分でしか気づけない「根拠」を持つのは大変なことだが、だからこそ「根拠のある自信」を持つことは価値があること、それを身につけて欲しいというメッセージをいただきました。

 

 

講義後は、映像制作部との座談会や新聞部の取材にもご協力いただきました。

映像制作部座談会

 

新聞部取材風景

長時間にわたり、貴重なお話をありがとうございました。

 

生徒の感想 金澤祐輝 (鶴ヶ島市立藤中学校出身)

理数科のOBで現在NHKのディレクターを務めている三浦先輩が 、理数科の1年生に対して、 三浦先輩ご自身が制作してきた作品についてや、 高校を卒業してからの進路についてなどのお話を伺いました。

また、三浦さんが撮影の立案、 監督をされたNHKスペシャルの撮影秘話をお聞きすることができ 、質疑応答では、 なぜ生物の発生学を専攻していた三浦さんがNHKに入社するよう になったかなど、貴重なお話がたくさん聞けました。

理数科のOBに直接お話を伺う機会があまりなかったため、 質疑応答では質問が多く飛び出しており、 今後の学校生活において、 大きく意義のあるものになったと思います。

私は、映像制作部に入部しており、 理数科に向けての講義とは別に、 映像制作部だけでもお話を伺うことができました。 映像を見る視点ではなく制作する側の視点で質問をすることができ ました。理数科として、 また映像制作部としてとても貴重な体験ができたと思います。