松高日誌

【SSH】大学出張特別講座プログラミング実習

8月21日(水)理数科2年生対象にプログラミング実習を行いました。

講師は松山高校理数科卒業生で、中央大学理工学部教授の中村太郎先生です。

 

 

中村先生の研究室は人工筋肉×生物型ソフトロボットの研究をしています。

まず初めに、中村先生の研究室や研究内容についての講義がありました。

中村先生が子供の頃から好きだった「虫」からヒントを得た、ミミズの動きを模倣したロボット開発や人工筋肉によるパワーアシスト装置の開発などをしています。

 また、中央大学発のスタートアップ企業「株式会社ソラリス」を創設し、ミミズロボットの事業化に挑戦しているそうです。

 

 

そして講義の中で「勉強」と「研究」の違いについて、

「勉強」は「世の中にすでに存在していることを知る行為」

「研究」は世の中に存在せず、まだ知られていないことを「探る」行為であると定義し、

これからの世の中に必要な人材は、失敗を恐れずフロンティア精神にあふれた「探究が出来る人」とお話しされました。

これを聞いて理数探究で研究をしている理数科の生徒たちはどう思ったでしょうか?

講義の後の質問も活発に行われました。

 

 

講義のあとはライントレースロボットを用いたプログラミング実習を行いました。

 

中央大学から7名のTAの方々に参加していただき、丁寧に指導をしていただきました。

今回使ったライントレースロボットは、赤外線で色の明暗を判別し、それによりモーターのどの車輪をどのように動かすかのプログラムを組み、複雑なラインをトレースするものです。

基本的なプログラミングを教えてもらった後で、カーブやラインが交差しているときの走り方など試行錯誤しながらプログラムを組んでいました。

 

 

 

 プログラミングは試行錯誤して、うまくいかなかったらすぐに修正できるのが良いところです。生徒たちは楽しみながらプログラミングを学んでいました。

一番難しい課題をクリアできた生徒には、中村先生からボストンで開催された学会オリジナルのバックが授与されました!

副担任と喜びを分かち合う緒方君

 

生徒の感想 柴生田将悟(東松山市立南中学校)

ライントレーサープログラミングをやりました。ライントレーサーとは線を追って進むようにプログラミングされた車輪駆動ロボットのことです。実習では難易度が設定されていて、難しくなるにつれ試行錯誤が必要とされました。私は実習にて一台の車と出会いました。ここでは親しみを込めて「彼」と呼びましょう。初め彼は前後に動くことしかできないポンコツでした。こんなのが線の上を走ることができるのだろうかと不安になりました。ところが彼はどんどん学習していき、ついには線の上を走ってみせたのです。私はなんと滑らかに動くのだろうかと感動したことを今でも覚えています。彼とはその時間きりの関係でしたが、今も元気に走っていることを願っています。