校長室より

【始業式】 ~生徒の皆さんの活躍と挑戦を期待!~

 いつも校長室のページを御覧いただき、ありがとうございます。令和6年4月8日、体育館で令和6年度始業式を体育館で行いました。始業式の校長の言葉は以下のとおりです。

 おはようございます。昨年度は松山高校創立100周年記念事業を行いました。また、生徒の皆さんやOBが様々な活躍をして、百周年に華を添えてくれました。今年度、次の100年に向けて新たなスタートをきりました。生徒の皆さんには、先輩方が継承してきた文武不岐を高いレベルでこれからも実践・継承していただきたいと思います。

 さて、昨年度末の終業式では、こんな話をしました。将来の選択肢を増やすには真剣に授業に取り組み勉強することが必要だ、スマートフォンは一日1時間以内、そして、身の回り、教室、部活動などの活動場所の環境美化、整理整頓 をしよう、と。

 今日は、令和6年度の始業式に当たり、生徒の皆さんに3つお話をします。

 1つ目は、授業を大切にしてほしい。昨年は、先生たちには生徒の皆さんにとって「分かる」「楽しい」が実感できる授業をしてほしいとお願いしてきました。今年は、更に生徒の皆さんの「探究力」を育む授業をお願いしています。なぜ、探究か。それはこれからの社会、時代の変化に対応するためです。IT化により、単なる知識は、パソコン一つ、スマホ一つですぐ答えが見つかります。一方で、グローバル化や多様化の中、環境、少子高齢化などの課題が複雑に絡み合っています。世界も時代も変わる中で、自ら課題を見つけ、解決に取り組める人材こそ必要というわけです。企業や大学もこうした人材をこれからは求めています。

  探究学習の先進校・京都市立堀川高校では、20年以上前から、「探究」を軸にした教育に取り組んでいます。導入直後から生徒の学習意欲が向上し、進学実績も急上昇し「堀川の軌跡」として、全国から注目を集め続けています。これからの変化の激しい社会を生き抜いていくため、質問の答えを考えるだけでなく、正解のない問いに立ち向かい、自ら学ぶ心をもってほしいと思います。

  2つ目は、建学の精神である文武不岐の実践をとおして、「心と体を鍛えてほしい」ということです。松山高校には、県大会出場から関東・全国レベルの部活動や球技大会、比企一周駅伝、松高祭、体育祭、修学旅行など特色ある学校行事がたくさんあります。また、昨年度から第三期スーパーサイエンスハイスクール5年間の指定を受けました。高校生活は何といっても勉学、授業が第一ではありますが、このような部活動、学校行事、スーパーサイエンスハイスクール事業に積極的に参加し、楽しく、学び合い、高めあい、励まし合いながら心と体を鍛えてください。

 しかし、高校時代は誰でも、現実の自分と理想の自分の違いに悩んだり、苦しんだりすることが多くあるものです。でも、それは正常なことです。高校という青春時代にどれだけ悩んだか、つまずいたか、その多さこそが、高校を卒業し、やがて社会にでたときに大いに役に立つものであります。努力をしていく中で、勉強のことで悩むこと、進路のことで悩むこと、また、人間関係で悩むことがあるかもしれません。こんな時、先生や家族、友人など他の人に相談してください。他の人の力を借りること、これは決して恥ずかしいことではありません。周りに助をもとめることも大切な力です。困ったときには遠慮なく周りに相談してください。

 約20年前に大ヒットしたスマップの「世界に一つだけの花」、その歌詞の中にあるように、ここにいる生徒全員が、もともと特別なオンリーワンであります。周りを気にすることなく、みなさん自身の中で、自分自身を高める努力をしてください。皆さん一人一人の挑戦を期待しています。 

 3つめは、思い遣りと品格ある松高生でいてほしいということです。品格があるとは、「時を守り、場を清め、礼を正す」ことが自然とできることであると考えます。遅刻をしない、清掃をしっかりとする、気持ちの良い挨拶をすることは、社会生活の基礎基本であります。校内規律を守り、勉学だけでなく部活動、学校行事、文化・スポーツ活動にも全力で取り組む良き伝統と校風を受け継ぎ、これからも品格ある松高生として、礼儀を重んじる心、他人を思いやる心をもち続けてください。 

 さて、最後に、いつも、生徒の皆さんには、毎回は話していますが、

「立てるものは歩け、歩けるものは走れ、走れるものは飛べ」

 です。ワンランク上を目指して、そして様々なことに挑戦する気持ちをもって頑張ってください。

  今日の午後には、320名の新入生を迎えます。皆さんには、上級生として学習面、部活動、学校行事等で新入生をリードし、松山高校の良き校風と伝統を伝えていってほしいと思います。2年生、3年生の皆さんの活躍と挑戦を期待しています。