校長室より

令和4年度 前期終業時全校集会(オンライン) (令和4年9月30日)      

 今日で、今年度の前期が終了し、明日から後期に入ります。感覚としては区切れがつかないと思いますが、「いよいよ後半戦だ」と思えばよいのだと思います。

 これから後半戦を迎えるにあたって、今日は、いつもの「自学のすすめ」から離れた話をします。

 NHKラジオの「子ども科学電話相談」という番組を聞いたことがありますか。以前は「夏休み子ども科学電話相談」で、夏休みにしかやっていませんでしたが、今は、毎週日曜日の10:05から放送しています。

 幼稚園や小学生からの質問に、昆虫、天文・宇宙、植物、動物、科学、鳥、ロボットなどの専門の先生が回答するという内容ですが、幼い子供からの質問なので、答えるのがとても難しく、そこが面白いと思います。文系、理系を問わず、諸君には、とても良い練習になるので、ぜひ、専門の回答者になったつもりで答えを出してみてください。

 

 1つだけ、過去に放送された例を出します。

 「流れ星に3回願いをかければ、願いが叶うって本当ですか?」という質問です。

 どう答えますか?

 天文・宇宙の専門家の先生は、「流れ星、見たことある?」と聞きました。

 「あります」と子どもが答えます。

 先生は「一瞬だよね」と聞き、こどもは「はい」と答えます。

 そこで、先生が言ったのは、「あんな短い間に願いを3回も言えるとしたら、それは、そのことをいつも思っているからだよね。そこまで思い続けている人の願いだったら、きっと叶うと思います。」という回答でした。

 

心に刺さる名答だと思います。

 

 流れ星にかける願い事、諸君はありますか? 私にはあります。仕事のことで言うと、3年生全員の進路希望を叶えて進路実績をあげること。部活動での人間的成長と同時に大会実績をあげること。学校行事を盛り上げること。高校入試の志願状況をよくすること。SSH第3期指定を受けること。100周年記念事業を成功させること。などです。

 しかし、流れ星が見えている間に、こんなにはとても言えません。だから一言で言う。「もっといい学校にしたい」。これならば3回は無理としても1回くらいは言えるかもしれません。

 シンプルな願いこそ、強いのです。

 

 シンプルで強い願い。諸君の場合はどうですか?

 「甲子園」。「ノーベル賞」。「教員になる」。人によって違うのは当たり前です。人に言う必要もないのかもしれません。

 

 今日、本当に言いたかったのは、このことです。これからの後半戦は、体育祭、後期1次考査、芸術鑑賞会など楽しい行事、イベントから始まります。そのなかでも、シンプルで強い願いのことを、いつも、願っていてほしいと思います。そうすれば、願いは叶うと思います。       以上です。