SSH日誌

第11回 高校生バイオサミットin鶴岡

慶應義塾大学先端生命科学研究所主催の第11回高校生バイオサミットin鶴岡がオンラインで実施されました。

 

バイオサミットとは、バイオサイエンスに取り組む全国の高校生・高専生が、研究の成果や計画を発表し合うコンテストです。

例年、山形県鶴岡市で開催されていましたが、昨年度よりオンラインでの実施となっています。

 

このコンテストは書類審査→予選→決勝という流れで進みます。

今年度は全国から227作品の応募があり、書類審査を通過したのは成果部門で69本、計画部門で47本の計116本でした。

松山高校からは成果部門で6本、計画部門で1本の計7本を応募し、全ての研究が書類審査を通過し予選に進出しました!

 1校からの応募は多くて2本程度で、松山高校生物部のように7本もの研究を応募するのは、全国的に見ても非常に珍しいだけでなく、その全てが書類審査を通過するのはさらに稀なことですキラキラ

生物部が応募した演題は以下の7本です。

●テストステロン投与によるプラナリアの有性化誘導の効果
  宇津木祐哉 吉成優馬 矢部真之介
●頭がないときプラナリアはどう行動する?~へッドレスプラナリアの光走性~
  佐藤琉晟
●雄と雌のミトコンドリアCO1 を用いたカラスガイ族の交雑種の検出と ミトコンドリアCO1と核ITSの系統樹の相違
  築根遼 中野律久 菅谷亮介
●ナミウズムシの遺伝的多様性と種分化 
  松本 陽彩 松井海璃
●ナミウズムシとアメリカツノウズムシの雑種の発見とこの雑種のミトコンドリアの両性遺伝
  山﨑青空 水上太稀
●寒天分解細菌の工業的利用
  植村響 阿部隼人
●ポリスチレン分解細菌の効率的な選別法の検討
  阿部隼人 植村響 大沢智哉

 

 

 

予選は8/11(水)にZoomを使い5つのブレイクアウトルームに分かれて行われました。

 

生徒たちは生物室に待機し、他の発表を聞きつつ、自分たちの順番を待っています。

4分の発表の後、研究者との質疑応答があります。

発表の約2週間後に結果発表がありました。

決勝に残ったのは、成果部門が69本中20本、成果部門では47本中15本で、松山高校からは成果部門で2本、計画部門で1本の計3本の演題が残りました!

 

成果部門で残ったのは、「テストステロン投与によるプラナリアの有性化誘導の効果」と「ナミウズムシの遺伝的多様性と種分化」で、計画部門の「ポリスチレン分解細菌の効率的な選別法の検討」も決勝に進みました。

 

 決勝は8月23日、24日の2日間にわたり行われました。

 

 

 

 

そして「テストステロン投与によるプラナリアの有性化誘導の効果」が科学技術振興機構理事長賞を「ナミウズムシの遺伝的多様性と種分化」が優秀賞を受賞しました!王冠


●科学技術振興機構理事長賞

テストステロン投与によるプラナリアの有性化誘導の効果

吉成優真(3-5) 宇津木祐哉(3-5) 矢部真之介(3-5)


●優秀賞

ナミウズムシの遺伝的多様性と種分化

松井海璃(3-7) 松本陽彩(3-8) 

 

また、優れた発表者に送られる審査員特別賞を宇津木祐哉 松本陽彩が受賞しました。

宇津木君、松本君は2年生の時も審査員特別賞をしています。2年連続で2名が受賞するのは本当にすごいことなのです!!!

これでバイオサミット審査員特別賞受賞は松山高校としては4年連続となりました。

生物部の今後の活躍に期待しています!

 

 

生徒の感想

阿部隼人(川越市立名細中学校出身)

バイオサミットとは、バイオサイエンスに関するディスカッション等を行う研究コンテストです。今年はコロナの影響でオンラインでの開催となりました。私は植村君、大沢君と一緒にスチレン分解細菌について研究を行っていて、計画部門に応募しました。書類審査と予選は通過し、決勝に出られましたが賞を取ることは出来ませんでした。

この発表会では、最先端で活躍されている研究者の方々が、私たちの発表を採点して下さるため、自分たちの良い点や、今後の課題を多く見つけることが出来ました。また他校との交流会では、生物の話だけで無く、世間話や自分たちの進路について話し合いました。賞は取れなかったものの、今回の経験から学んだことを、今後の研究や進路に活かしていきたいと思います。

 

松本陽彩(寄居町立男衾中学校出身)

私たちの研究は、日本のナミウズムシは1種類だけと考えられていましたが、6種に種分化が起きているのではないか、というものです。ナミウズムシは河川の石の裏に生息しているため採取が難しいです。また実験でも思うような結果が得られず大変でした。しかし仲間や先生方の支えもあり、今大会で3年間の集大成に至りました。大会の審査員は慶応大学の方をはじめとするプロの研究者だったので、質疑応答の時には鋭い質問が飛んできて、答えるのが大変でした。それと同時に自分への課題が見つかりました。今大会では優秀賞と審査員特別賞を受賞することが出来ました。大学進学後もこの研究を続けていきたいです。

 

宇津木祐哉(鶴ヶ島市立南中学校出身)

私はバイオサミットでは「テストステロンによるプラナリアの有性化誘導の効果」をテーマに研究発表を行いました。私たちの研究で、無性生殖を行うプラナリアに試薬を与える(投与する)ことで有性化を誘導でき、そして、生殖器官を形成させることができると分かりました。また、生殖器官が観察しやすく、有性化実験に適した個体群を発見し、生殖系統の検討も行いました。
このバイオサミットを通じて、先行研究や類似研究をしっかりと理解することの重要さや、研究を行うことへの意義を考えることの必要性を改めて感じました。また、発表技術と論理的説明力が向上しました。
昨年も同大会で2つの賞をいただきましたが、今年は昨年より良い科学技術振興機構理事長賞と審査員特別賞をいただくことができ光栄に思いました。全発表が終了後に大学教授による講義があり、その中で研究目的・意義、社会とのつながりを強く説明されていたため大学で研究を行う中でこれらのことを常に頭に入れ実験を行う必要があるのだと感じました。
本大会では私たちの研究に対して講評やアドバイスをいただく機会がありました。そこで得られたことやバイオサミットを通して学んだことを大学での研究や日々の学習にも活かしたいです。そして、私の研究で社会に貢献できるような研究を大学でしたいと思います。