校長室より

校長室より

「松高100年の歩みパネル展」の巡回展示について

校長室のページを御覧いただき、誠にありがとうございます。

さて、5月31日(水)から6月4日(月)は、丸広東松山店様の御協力により、4階でパネル展を開催しております。お時間がありましたら、足をお運びいただき、御覧ください。

今後の巡回展示は、以下のとおり行います。

 5月19日(金)から6月 9日(金)は東松山市商工会

 6月 2日(金)から6月16日(金)は武蔵野銀行東松山支店

 6月16日(金)から6月30日(金)は埼玉縣信用金庫

 6月30日(金)から7月14日(金)は埼玉りそな銀行

※関係の皆様には、心より感謝を申し上げます。ありがとうございます。

         

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令和5年度 始業式 校長の言葉 令和5年4月7日

始業式 校長の言葉 

 おはようございます。

 さて、「1年の計は元旦にあり」と言われるように、前期の始業式は学校の元旦に当たるといえます。特に今年は松山高校創立100周年という記念すべき年度のスタートにあたり、生徒の皆さんに3つお話をします。

 1つ目は、常にワンランク上を目指して努力してほしいということです。そのためには、自ら学ぶ心を持つということです。「学問に王道なし」の言葉のとおり、日々の学習の積み重ね以外に学力向上のための近道や特効薬はありません。学習もスポーツと同様に基礎基本の段階は「質より量」が大切です。時間をかけて何度も繰り返すことで、脳のネットワークが拡大充実し、自然と動きや応用力も身についていきます。2年生は「予習」のための学習時間を、3年生は「予習」プラス自分の進路に向けて家庭学習を習慣化してください。具体的には、各学年プラスアルファー時間を家庭学習の目安としてほしいと願っています。

 3月7日のニュースの中で、岐阜県立岐阜ろう学校の3年生が全商検定1級に3種目で合格し、協会から表彰を受けたというニュースが掲載されていました。この生徒は、2年生の時にプログラミングを選択し検定試験の勉強を始めたそうです。「専門用語が多く、言葉の意味を理解するところから始めた」と話していました。この生徒は、生まれつき耳の聞こえが困難な中、努力を積み重ね、合格したそうです。 

 また、3月14日のニュースでは、鹿児島県の小学6年生が英検2級に合格したというニュースが掲載されていました。この生徒も、努力を積み重ねていたようです。「努力は決して裏切らない」と言われていますが、ワンランク上を目指すことは「やらなくても」指導されることはありませんが、これこそがその人の資質を高めること、真価が問われることだと思います。皆さんが持っている潜在能力やエネルギーは高いものがあります。しかし、これを使わなければ、持っていないことと同じです。「素質の差は小さく、努力の差は大きい」と言われています。毎日の積み重ねが1年後、2年後には大きな差となって現れます。

 2つ目は、文武不岐の実践です。

これからの変化の激しい社会を力強く生き抜いていく力として、言われていることを挙げてみます。第一は知識と技能です。第二は思考力、判断力、表現力です。この中にはコミュニケーション力、プレゼンテーション力が入ります。3つ目は主体的に学ぶ力、学びに向かう力など、この3つの柱が大切であると言われています。これらの力、人間力を身につけていく近道は授業ですが、部活動や学校行事に積極的に参加することで、確実なものとなります。また、HR活動、生徒会活動も人間力を培うための大切な活動です。人生100年時代をたくましくい生き抜いていくために、心と体を鍛え、昨日よりも成長させる努力、すなわち文武不岐を実践してください。 

 3つ目は、品格ある松高生でいることです。松山高校では気持ち良い挨拶が飛び交い、校内規律が自然と守られ、勉学だけでなく文化・スポーツ活動にも全力で取り組むことが良き伝統と校風になっています。これからも品格ある松高生として、「時を守り、場を清め、礼を正す」ことを行動の柱として、礼節を重んじる心、他人を思いやる心、母校や地域を愛する心をもち続けてほしいと思います。

 さて、3年生は、卒業後の進路の問題が目の前に迫っています。また、2年生は、部活動、学校行事など学校の中心として、2年目の大きな飛躍へと準備を進めることになります。2年生、3年生ともに常にワンランク上を目指して、そして挑戦する気持ちをもって頑張ってください。来週の月曜日には、318名の新入生を迎えます。皆さんには、上級生として学習面、部活動、学校行事等で新入生をリードし、松山高校の良き校風と伝統を伝えていってほしいと思います。2年生、3年生の皆さんの活躍、頑張りを期待しています。

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令和4年度 冬季休業明け全校集会 (令和5年1月10日)    

 明けまして、おめでとうございます。

 

 今日は、宗教を切り口にした話をします。公立学校ですので、特定の宗教を賛美するような話ではありません。

 

 旧統一教会のことが社会問題となり、宗教は怖いものだ。あるいは、自分とは全く関係ないものだという思いがますます強くなっていると思います。

 しかし、人間にとって、どうしようもない悲しみなど、人智を超えたことについて、何かしら宗教的なものを拠り所にするということはあるのではないかと考えています。

 

 私の座右の銘の一つに「叩けよ、さらば開かれん。求めよ、さらば与えられん」という、キリスト教の聖書の一節があります。ドアをたたいても、開かれないことはあるかもしれません。しかし、叩かなければ開かれることは決してないという教えです。

 例を話しますと、ある日、3年生の当時の生徒会長と副会長が校長室のドアを叩きました。夏の時期の暑さ対策として、ポロシャツを導入してほしいということでした。この件は、前から生徒の要求としてあったと聞いています。生徒会長たちは、生徒会のメンバーときちんと話を詰めて、校長室に来てくれました。その後、2年生の代になってオンラインでしたが臨時の生徒総会が開かれ、ポロシャツ導入が生徒の総意となりました。生徒会の先生を中心に、先生方の会議が何回も開かれました。最終的には、校長として、職員会議の場で決定をしました。今年の夏から、本校にポロシャツを導入します。

 制服として扱いますが、購入、着用は希望制です。ドアを叩いてくれた3年生には間に合いませんでしたが、創立100周年にも合わせてのタイミングにもなりました。詳しいことは、今詰めているところですが、近々諸君にもお知らせする予定です。

 叩けば開かれるということです。もちろん、叩き方というものがあります。今回、ポロシャツの導入が実現できたのは、生徒会が、事前によく考えて、周りの人とよく話をするなど、ドアの叩き方がとても上手だったということだと思います。

 「叩けよ、さらば開かれん。求めよ、さらば与えられん」です。受験や部活動でも、ぜひ自分から、結果をつかみ取りに行ってください。果実は、すぐ目の前にあるのです。

 2つ目の宗教の話ですが、私は11月に、2年生と一緒に修学旅行で九州の太宰府天満宮に行きました。知っていると思いますが、学問の神様の菅原道真をおまつりしています。2年生は、そこでお祓いをしてもらい、1年後の受験での合格を祈願してきました。

 私は、2年生全員の合格を占う気持ちで、おみくじを引きました。大吉だったら、ドヤ顔で2年生に報告するところですが、実際には、そうではなかったので、代わりに、絵馬を買ってきました。大吉が出るまで引き続けるということもあるのでしょうが、そうした姑息な手段はダメだと思っています。学年主任の先生は、その絵馬に「合格祈願」と書いて、先日、わざわざ太宰府天満宮に送ってくれました。

 本番が目前に迫った3年生には、この年末年始に、湯島天神に行って、やはり合格を願っておみくじを引きました。開けずに、持ってきて、今、ここにあります。

 今、開けてみます。もし大吉だったら、その勢いのまま本番で力を発揮してくれると思います。もしそれ以外だったとしても、本番まで、まだ時間がありますので、伸びしろがある、まだやれることがあると思って頑張ってください。

 結果は、・・・・・・・・・・・・

                        以上です。

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令和4年度 第58回比企一周駅伝大会 開会式(体育館)  (令和4年11月22日) 

 秋気いよいよ深く 武州松山に集いし25本の襷たち。そこに込められた男たちの思い。

 「いざ頂点を極める戦いへ」

 2年生の生徒が考えてくれた、とても優れたキャッチフレーズです。

 「いざ頂点を極める」。球技大会、体育祭で悔しい思いをしたクラスは、ぜひ、見返してほしい。

 走るのは15人。でも、栄冠は、そのクラス全員で勝ち取ったものになる。スタッフ側の生徒があってこその栄冠となる。駅伝大会とは、そういうものです。

 まず、スタッフ側の生徒に言いたい。仕事の内容は分かっていますか? 1年生はもちろん初めてなので分からないことが多いと思う。そういう時、人間は2つのタイプに分かれる。

・第1のタイプは、言われるまで指示を待つタイプ。

・第2のタイプは、何をすればよいか自分で見つけるタイプ。

 第1の指示待ちの人は、これから先の人生においても、誰かの指示で動かされることが多い。たしかに、世の中は、リーダーだけでは成り立たない。フォロワーシップも重要な資質だ。しかし、いつも誰かに動かされるだけの人間にはなって欲しくないと思います。

 ぜひ、自分から何をすべきか探し、考える第2のタイプであって欲しいと思います。何をすべきか自分で考え、分からなければ、保護者をはじめ周りの人に「何をすればいいですか」と自分から聞いてほしい。

 今回、協力してくれる保護者は、総勢470人にも上る。こんな大きな学校行事は、他にはありません。さらに、警察官、警備員、道路工事の関係者など、協力してくれている人は

ものすごい人数となる。ぜひ、感謝の気持ちを忘れないでほしい。

 走る生徒に一言です。これまでの学校行事で、私は同じ話を2回はしませんでした。しかし、この駅伝だけは別です。昨年と同じです。

「愛する者のために走れ」。

 朝、「行ってらっしゃい」と送り出してくれた人のためか、ともに走る仲間のためか、次のデートの時に「頑張ったね」とほほ笑んでくれる○○女子高校の人か、自分自身のプライド。誇りのためか。それぞれでいい。

 

「愛する者のために走れ」私からの応援メッセージです。 いい大会にしましょう。

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令和4年度 前期終業時全校集会(オンライン) (令和4年9月30日)      

 今日で、今年度の前期が終了し、明日から後期に入ります。感覚としては区切れがつかないと思いますが、「いよいよ後半戦だ」と思えばよいのだと思います。

 これから後半戦を迎えるにあたって、今日は、いつもの「自学のすすめ」から離れた話をします。

 NHKラジオの「子ども科学電話相談」という番組を聞いたことがありますか。以前は「夏休み子ども科学電話相談」で、夏休みにしかやっていませんでしたが、今は、毎週日曜日の10:05から放送しています。

 幼稚園や小学生からの質問に、昆虫、天文・宇宙、植物、動物、科学、鳥、ロボットなどの専門の先生が回答するという内容ですが、幼い子供からの質問なので、答えるのがとても難しく、そこが面白いと思います。文系、理系を問わず、諸君には、とても良い練習になるので、ぜひ、専門の回答者になったつもりで答えを出してみてください。

 

 1つだけ、過去に放送された例を出します。

 「流れ星に3回願いをかければ、願いが叶うって本当ですか?」という質問です。

 どう答えますか?

 天文・宇宙の専門家の先生は、「流れ星、見たことある?」と聞きました。

 「あります」と子どもが答えます。

 先生は「一瞬だよね」と聞き、こどもは「はい」と答えます。

 そこで、先生が言ったのは、「あんな短い間に願いを3回も言えるとしたら、それは、そのことをいつも思っているからだよね。そこまで思い続けている人の願いだったら、きっと叶うと思います。」という回答でした。

 

心に刺さる名答だと思います。

 

 流れ星にかける願い事、諸君はありますか? 私にはあります。仕事のことで言うと、3年生全員の進路希望を叶えて進路実績をあげること。部活動での人間的成長と同時に大会実績をあげること。学校行事を盛り上げること。高校入試の志願状況をよくすること。SSH第3期指定を受けること。100周年記念事業を成功させること。などです。

 しかし、流れ星が見えている間に、こんなにはとても言えません。だから一言で言う。「もっといい学校にしたい」。これならば3回は無理としても1回くらいは言えるかもしれません。

 シンプルな願いこそ、強いのです。

 

 シンプルで強い願い。諸君の場合はどうですか?

 「甲子園」。「ノーベル賞」。「教員になる」。人によって違うのは当たり前です。人に言う必要もないのかもしれません。

 

 今日、本当に言いたかったのは、このことです。これからの後半戦は、体育祭、後期1次考査、芸術鑑賞会など楽しい行事、イベントから始まります。そのなかでも、シンプルで強い願いのことを、いつも、願っていてほしいと思います。そうすれば、願いは叶うと思います。       以上です。

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令和4年度 第75回松高祭 開会式 (令和4年9月3日) 

 おはようございます。

 

 「やっと、この開会式までたどり着けて良かった」というのが、校長としての本音です。

 コロナの影響で、どこまでできるのか、私自身も、先生方もたくさん悩み、考える日々でした。その意味で、「やっと、ここまで来られた」と思っています。

 

 せっかく、開催できて、公開できるのだから、精一杯、来校者におもてなしをしてください。諸君は、主催者です。来校者は、松高生に聞けば何でも分かっていると思っています。女子トイレの場所とか、自動販売機は使ってもいいのかとか、答えられるようにしてください。

 

 諸君の優しさ、礼儀正しさは、分かっているつもりです。一方で、ちょっと気が利かないよな、と感じることもあります。全員ではありませんが、もっと気が利くステキな男になってほしいと思います。例えば、私はたまに体育館の部活動を覗きに行きますが、姿を見るといち早くイスを持ってきてくれます。本当にうれしく、ありがたいと思います。そういう気の利き方を、今日、明日の松高祭でも発揮してください。

 

 文化祭だから、白虎のように駆け抜けろ(今年の松高祭のテーマです)。盛り上がっていきましょう。

 ただし、合言葉は、「羽目外しても、マスク外すな」です。楽しんでいきましょう。

 

                                以上です。

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令和4年度 夏休み明け全校集会(オンライン)  (令和4年8月27日) 

 おはようございます。

 3年生にとっては、最後の夏休みが終わりました。

 

 来週に迫った松高祭ですが、今のところ、予定どおり実施します。人数は制限しますが、保護者の方と一般の人に公開します。

 「今のところ」と言ったのは、コロナの状況で、やはり、直前になっても公開の中止もあり得るからです。私は、ぜひ、公開して盛り上げてほしいと願っています。諸君も実施を祈って準備をしてください。マスク、換気、黙食など、今まで以上に注意してください。

 

 さて、今日は、また「自学」の話をします。諸君にも、どうすればいいのか、考えてほしいからです。

 6月に、ある3年生に聞きました。「自学とは何か? どうすればいいか?」という問いでした。学校評価懇話会という公の場でしたので事前に考えてきてくれていた3年生が言ってくれたのは、「自分を高めるものです。」と言う答えでした。

 その瞬間、私は、こちらの問いかけ方が間違っていたと知りました。彼の答えは、立派なものでしたが、「自学」というのを「勉強」と置き換えても通じてしまうからです。「自分を高めるものです。」そのために勉強をすることは、きわめてまっとうな考えですが、「自ら学ぶ」という点について、いわゆる「勉強」とどう違うのでしょうか? そのことを、今日、諸君に考えてほしいと思っています。

 

 ヒントになるかもしれないエピソードを1つ紹介します。

 

 5年に一度開かれるショパン国際ピアノコンクールという大会があります。30歳までしか出られないという規定もあります。昨年の秋に、日本人として51年ぶりに第2位になったピアニストがいます。ちなみに、まだ日本人では第1位はいません。当時26歳だった反田恭平というピアニストです。

 

 反田さんはピアノの本場、ロシアに留学しました。19歳になった次の日からです。数字以外のロシア語を何一つ知らない状態で、寮生活に入ります。話は通じない、治安は悪い、シャワーは出ない、死ぬほど寒い、ピアノのレッスンは厳しい、という中で世界中から集まった有能な若手が次々に挫折して帰国していきました。

 

 その時に反田さんが考えたこと、そこに、諸君にも考えてほしい「自学」についてのヒントがあると、私は思います。

彼は、「この状況を打開するのに一番手っ取り早いのは、早く語学をマスターしてしまうことだった。」と言います。「そうすれば、ピアノの練習に専念できる」と言います。

 

 言われると、当たり前かもしれません。しかし、「あれもつらい、これも厳しい。だから、俺にはできない」とならないところがすごい。自分のやりたいことができるようになる。自分の夢が叶うようになる。そのためには、語学ができるようになっていればいい」という考え方です。

 

 「英検2級を持っていないから、あの大学に入るのは難しい」というのであれば、逆に言うと、英検2級を持っていれば入れるかもしれない。ということです。

 

 今の自分にとって、なりたい自分になる、夢をかなえるためには、何ができるようになっていればよいか、そのためには、どうすればよいか。それを探し、見つけることが「自学」とは何かを考えるうえで、大切なのだと思います。

 

 「自学」とは何でしょうか。諸君にも考えてほしいと思います。

                                                              以上です。

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令和4年度 理数科特進勉強会 開講式(国立女性教育会館)  (令和4年8月18日)

 今日は、「頑張れ」の一言を言いに来ました。ただ、それだけでは寂しいので、少し、屁理屈を言いに来ました。

 

 「受験は団体戦」という言い方がよくありますが、それは、少し、ウソです。例えば、剣道や柔道だと「先鋒、次鋒、中堅、副将、大将」が出場し、3勝2敗で勝ち上がるということになります。しかし、受験で、3人は合格だけど2人は不合格というわけにはいいかないでしょう。「みんなで助け合って戦う」ならば、むしろ「受験は団体競技」。

 私は、高校時代にクラシックギターの合奏という部活動をやっていました。そこでは、「演奏が、一番下手な人のレベルに合ってしまう」とよく言われます。だから、うまい人は下手な人に教えるし、叱咤激励します。

 では、受験ではどうすればいい?

 せっかくクラス替えがない(本校の理数科と普通科特進クラスは3年間同一のクラスです)のだから、できることはあるはず。

 

 「高校受験と違って相手は全国の受験生」という言い方も聞きます。これも、きっとウソ。

 相手=敵だとすると、全国の受験生って、誰のことですか?見えない相手に対して漠然と不安をあおるだけだと思います。さらに、「自分に負けない、自分に打ち勝つ」になると、訳が分からない。

 戦う相手は、目の前の、この問題。この問題と勝負して、解いてやることに集中してほしい。

 

 必要なのは、体力と考え方です。

 1日12時間勉強できる体力。それを6日間続けられる体力がありますか。

 考え方の一例をお話しします。小林 快次(こばやし よしつぐ)という有名な恐竜学者の話です。北海道大学総合博物館教授で副館長です。以前に、北海道むかわ町で「むかわ竜」の全身骨格の化石を掘り出しました。「カムイサウルス・ジャポニクス」と命名されました。小林さんの『恐竜まみれ 発掘現場は今日も命がけ』(新潮文庫)からの引用です。

 

 しばらく探して化石が見つからないと、たいていの人はあきらめモードに入ってしまう。しかし私は違う。むしろワクワクしてくる。新しいフィールド、化石産地に行ったときには、「必ずここに恐竜化石はある」と考えるようにしているからだ。

 そこに「ある」ことを前提にすれば、ちょっと探しても見つからない、さらに探しても見つからないと、まだ目を通していない残された土地に恐竜化石の埋もれている確率は、相対的に上がることになる。だったら次の一歩で見つかるかもしれないと、ワクワクするのだ。

 

 ようするに、この勉強会、「頑張れ」。 大学はいいぞ。

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令和4年度 新入生歓迎球技大会開会式(グラウンド)  (令和4年5月26日)

 今年のスローガンは「百年の歴史に男が見せる松高魂」と聞きました。

 「松高魂」と来たかぁ。

 「松高魂」って何でしょうか。「松高魂」って、どういう意味だと思いますか?

 今回の球技大会実行委員長の3年生に、聞いてみました。彼は「躊躇することなく、ぶつかっていく気持ち」と答えてくれました。おおいに結構です。

 ぜひ、球技大会で「松高魂」を見せてほしいと思います。

 しかし、我々教職員には、松高をもっとよくしたい、諸君をもっと成長させたいという「松高愛」がある。(書道の教員による【松高愛】の揮毫を見せました)

 「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」という諺がある。百獣の王は、かわいい我が子をあえて深い谷に落として、試練を与えるということです。

 我々教職員は、「松高愛」をもって、諸君を谷に突き落とします。

 「松高魂」をもって、挑戦してきてください。「松高愛」をもって、叩き落とします。

 教職員側のスローガンとしては、「百年の歴史に大人が魅せる松高愛」です。

 

  期待しています。 

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令和4年度 理数科オリエンテーション (令和4年4月20日)

 普通の中学3年生は、普通科を選ぶ。君たちは、普通じゃない。

 偏差値的には、全員ではないかもしれないが、もっと上の学校だって入れたかもしれない。

 あえて、そういう普通科を捨てて、理数科を選んだ。何かを選ぶということは、何かを捨てることだから。

 自分は、そういう選択をしたんだということを改めて自覚してほしい。

 

 3年後にわかると思うが、理数科でなければ、見ることができなかった世界が必ずある。

 会えなかった人が必ずいる。知ることのできなかった知識が必ずある。

 自分で、それに気づけるかどうかの問題だ。

 

 周りを見ると、みんな自分より優秀そうに見えるかもしれない。まして、先輩たちは大人に見えて、自分はやってい けるのかと不安になっているかもしれない。

 周りができる人ばかりだと思うのは、錯覚だ。この時期は、そういうものだ。やがて、少しずつ相手のことが分かってきて、実は、自分とそう変わらないことに気が付くと思う。同じ高校生だから。

 

 ところが、先輩たちも大して変わらないと思うのは、実は、それこそ錯覚だ。先輩はやっぱりすごい。この松高で、1年、2年過ごしただけの厚みがあるはず。勉強も部活動も、新入生の君たちとは、やはりケタが違うはず。だからこそ、憧れの先輩を見つけてほしい。特に理数科の先輩にあこがれの先輩を見つけられるといいと思う。

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