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【SSH】生徒研究発表会
2月1日(土)東松山市民文化センターでSSH生徒研究発表会を実施しました。
前回まで教頭先生にお願いしていた総合司会は、今回から理数科3年生にやってもらいました。
理数探究Ⅱの時間に研究した5本、部活動3本、総合的な探究Ⅱの作品2本の計10本を口頭発表しました。
理数科Bの参加も6名あり、活発な質疑応答が行われました。
舞台うら上手がわ。
出番を待つ次の発表者は、舞台袖で緊張した様子です。
舞台うら下手がわ。
時計係と司会者が待機しています。
新聞部
OBによる質問
総合的な探究Ⅱの発表は学年代表です。
「お金をかせぐには運か実力か?」中村圭佑
「服について」近藤佑樹
評価の高かった発表を動画で紹介します。
「アメリカツノウズムシが忌避する刺激の選択」 鈴木碧空
「Pythonista3を用いたiOS上での開発」 緒方櫂
「プラナリアの学習能力」 石野塔和 柴生田将悟 鈴木碧空 豊川流惟
「ホイッスルの玉による周波数の違い」石垣夢吾 今井来夢 葭原稜人
口頭発表後、ホワイエでポスター発表をしました。
理数探究Ⅰ、Ⅱ、理数系部活動、総合的な探究Ⅱと、滑川総合高校、大妻嵐山高校からも参加していただきました。
ポスター発表の司会も3年理数科生徒にやってもらいました。
自分たちの研究を発表することでいろいろなアドバイスをしていただきました。
また、他の発表をみることで自分たちの学びにつなげることが出来たようです。
生徒の感想 1年理数科 加藤悠季(東松山市立南中学校出身)
生徒研究発表会では「プラナリアの学習能力」など物理・化学・生物・地学に関係ある分野や部活動などの研究が発表されました。
17個の研究発表があった中で、一番興味があったのは「プラナリアの学習能力」です。前からプラナリアには学習能力があるのは知っていたが、それを確かめる実験が分からなかったで、この研究発表で分かってよかったです。今回の生徒研究発表会では先輩たちがしっかりと発表できていて、すごいと思いました。来年は自分たちも研究発表をするので、今日学んだことを活かして頑張りたいと思います。
2年理数科 田中大翔(熊谷市立富士見中学校)
今回2月1日土曜日に東松山市民文化センターで行われた、令和6年度SSH生徒研究発表会に参加しました。SSH研究発表会では、理数探究分野、理数系部活動、総合的な探究分野で予選を通過した人達の口頭発表が行われました。またポスター発表も行われました。今回、いろいろな班や人の発表を聞き、知識が増えました。このSSH生徒研究発表会で得た経験をこれからの学校生活や人生に活かしていきたいです。
口頭発表を終えてほっとしたところで、新聞部が取材をしていました!
【理数科】サイエンスイングリッシュキャンプ
7月27日(土)~28日(日) 1泊2日で開催された東京工科大学主催のサイエンスイングリッシュキャンプに理数科2年の新井君が参加しました。
サイエンスイングリッシュキャンプは東京工科大学が主催する、世界のTop Scientistとして活躍している研究者の生活を体験できるプログラムです。全国から集まった研究に興味のある高校生が大勢参加していました。
はじめに「酸と塩基(asids and bases)」というタイトルで日本語での講義がありました。その後、班ごとに分かれて英語による化学実験が行われました。
実験は「有機化合物の系統分離と分析」です。各班を担当する指導者も英語で指示を出し、生徒同士のやり取りも全て英語で行うことが課せられました。
生徒たちは、思ったように出てこない英単語を補うために、身振り手振りでコミュニケーションを取りながら実験を行っていました。2年生の新井君はまだ有機化学は学んでいない分野だったのですが、熱心に取り組み班のメンバーを引っ張って実験を進めていました。
夜は大学セミナーハウスで、英語のネイティブスピーカーの教授と英語によるグループディスカッションが行われました。
2日目は午前中にポスター発表資料作成をしました。
午後は班ごとにポスター発表を行いました。
どの班も、初めて顔を合わせたメンバーとは思えないチームワークでそれぞれが役割分担をして説明をしたり、足りない所は補い合ったりしていました。
最後に表彰と修了証の授与があり、2日間のプログラムを終えました。
全国から自主的に集まった生徒たちは、発信力のある個性豊かな生徒が多く、そんな生徒たちと同じ目標に向けて協力して実験や発表をした経験は掛けがえのないものだったようです。
生徒の感想 新井颯馬(川越市立川越西中学出身)
私は7/27、7/28に東京工科大学で開催されたサイエンスイングリッシュキャンプに参加してきました。
このイベントでは化学の実験やディスカッションを英語でしたり、実験の内容をレポートにまとめる(ここは日本語あり)といったことをしました。
実験の内容は有機化学等の知識が必要になる部分もあり、分からないことが多かったです。
しかし、事前に用意されたテキストや大学の先生方のサポートもあって楽しく実習を受けることができました。
【理数科】1年前期 英語研究発表会
今回の発表会は、「分かりやすい英語」で、「聴衆を意識して」発表することを目的として行われました。
発表する研究内容は、理数生物の時間に実施した探究的な実験で、まとめとして日本語で一度発表したものです。
準備期間はあまりありませんでしたが、英訳だけでなく、スライドの作り方や発表方法など、工夫して発表していました。
理科の先生だけでなく、英語科の先生方にも評価をしていただきました。
今回のように、探究的な実験→日本語で発表→英語で発表というサイクルを何回か繰り返すことで、生徒たちの探究力や他の人に伝える能力を伸ばしていきます。
8月下旬にはヴィアヘラー先生による英語プレゼンテーション講習があります。
元気いっぱいの1年理数科の生徒たちが、英語プレゼン講習を経てどのように成長していくのか、そしてそれが今後の英語研究発表にどう活きてくるのかが楽しみです。
【理数科】かずさDNA研究所 ALDH2遺伝子の多型解析
3月12日(火)理数科1年SS生物の時間に、かずさDNA研究所と連携してリモート実験実習を行いました。
千葉県にあるかずさDNA研究所の広報・教育支援グループ 研究員 長瀬 隆弘先生に、オンラインで講義と実験指導をしていただきました。
長瀬先生は、松山高校のOBでもあります。
今回の実験はALDH2遺伝子の多型解析です。
ALDH2はアルデヒド脱水素酵素(aldehyde dehydrogenasese)のことです。
体の中に入ったアルコールを分解するときに使われる酵素がアルデヒド脱水素酵素です。このアルデヒド脱水素酵素は12番染色体上で1554個の塩基からできているのですが、1510番目のDNAにアジア人に多い個体差があり、この違いにより脱水素酵素の働きに違いがでる、つまりお酒に強いか弱いかの違いとなるのです。
今回の実験で、生徒たち一人ひとりの遺伝子を解析してALDH2遺伝子の多型解析を調べます。
まず初めにマイクロピペットの練習をしました。
マイクロピペットは微量な液体を出し入れできる器具です。DNA実験や細胞の実験には欠かせない器具です。
いよいよ実験スタートです。
まず、ほおの内側の細胞を採取します。
綿棒でほおの内側の細胞をこすり取ります。
こすり取った細胞から試薬を用いてゲノムDNAを取り出し、サーマルサイクラー(PCR装置)にかけてDNAを増幅します。
PCRは1時間ほどかかるので、待ち時間の間に長瀬先生にDNA研究とバイオテクノロジーについての講義をしていただきました。
PCR終了後、電気泳動用のゲルにアプライし電気泳動を行いました。
細かい作業で手が震えてしまいますが、手を添えて慎重に作業します。
電気泳動終了後、トランスイルミネーターでバンドを確認しました。
生徒たちは自分の遺伝子型の結果が分かり、大騒ぎをしていました。
遺伝子型にはGG、GA、AAがあります。
GGはお酒に強いタイプ、GAが飲むことはできるがすぐに顔に出るタイプ、AAが全く飲めないタイプです。
日本人はGGが50%、GAが45%、AAが5%いるそうです。
今回の実験で自分の体質としてお酒に強いか弱いかが分かりますが、強いからと言ってお酒をたくさん飲んで良いということではありません。将来、飲酒の機会があった場合の判断材料の1つとして活用できます。
最後に今回の実験内容についての解説がありました。
DNAの研究は食料・農業分野、医療・生活分野、産業・環境分野など様々なところで役に立っています。
生徒の感想 岡田浩太朗(川越市立大東中学校出身)
今回はかずさDNA研究所の方々の講義や指導をもとにPCR法を用いてALDH2遺伝子の多型解析実験に取り組みました。講義では、かずさDNA研究所の方々が解明したシアノバクテリアのゲノム配列、DNA関係の豆知識、遺伝子組換やゲノム解読、編集などのバイオテクノロジー、バイオテクノロジーと様々な分野の関わりといったように、多くのことをご教授いただきました。講義で特に印象に残ったのは、ひと1人のDNAをつなげた長さが太陽系の直径の約8倍の長さに等しいというものです。血管をつなげた長さが地球の円周の葯2.5倍という話を知っていましたが、それと比べても規模が大きく違いました。また、遺伝子解析の実験の手順はとても工程が多く複雑で事前に学習した知識では工程一つ一つに含まれる意図をすべて理解するのは困難でした。ですが、かずさDNA研究所の方々の正確な指導によりDNAの解析に成功したため、とても有意義な経験が出来たと思いました。
【SSH】全校発表会
3月23日(木)SSH全校発表会を実施しました。
1月に実施した生徒研究発表会の口頭発表の中から、評価の高かった生物分野の「集積培養を用いたポリスチレン分解細菌、真菌の選別」と物理分野の「水車の羽根の枚数による発電量の変化」の研究発表を全校生徒の前で行いました。
質疑応答も活発に行われました。
発表終了後、SSH担当主任より来年度から始まるSSH第3期についてや、化学グランプリ、生物オリンピックなどの説明もあり、全校生徒にSSHの活動を知ってもらう良い機会となりました。