松高日誌(令和4年度)

カテゴリ:授業(各教科)

【化学基礎】実験 ボルタ電池・ダニエル電池・鉛蓄電池・燃料電池

1年生普通科の化学基礎で、電池に関する実験を行いました。今回は3月10日の2限の1-3にお邪魔しました。

生徒の感想  (1年3組  小川柚悟  小川町立東中学校出身)

 今日は、化学基礎の実験で様々な電池を作成しました。作ったボルタ電池、ダニエル電池の起電力の差異は小さく、どちらも約1V(ボルト)ほどでしたが、鉛蓄電池は約2Vと他と比べ大きいものでした。

 今回作った3つの電池の内、鉛蓄電池は二次電池といい、充電をすることで繰り返し使用することが可能で、これは自動車のバッテリーに使用されます。そして今回時間が足りなかったため作れなかった燃料電池は、二次電池であることに加え、発電効率が高く、環境に優しいなど様々な利点があります。これは、化石燃料を用いずに作ることができるため、近い未来に多く活用されることが期待できます。もし機会があれば作りたいと思いました。

 

ボルタ電池は、希硫酸に電極である亜鉛板と銅板を浸して完成です!

△希硫酸をビーカーに注ぎます。

▽電極を浸したら、起電力を測り、プロペラモーターや電子オルゴールにつないで電池の性能をチェックします。

 プロペラもゆっくりとですが回ったところが多く、電子オルゴールもかすかな音を発していました。

ダニエル電池は半透膜を付けた銅管に硫酸銅を入れたものと、亜鉛板を硫酸亜鉛溶液につけて完成です。

同じように起電力を測り、プロペラモーターや電子オルゴールで電池の性能をチェックします。

 ボルタ電池よりは力強くプロペラや電子オルゴールを動かしたようです。

鉛蓄電池は鉛板2枚をビーカーに固定して、希硫酸をそのビーカーに注いで作ります。

そして、ゼネコン(手回し発電機)で充電したら起電力を測り、電池の性能チェックをします。

 起電力も、電池としてのパワーもボルタ電池やダニエル電池より上でした!

燃料電池は飽和食塩水と炭素棒2本の炭素電極を使い、ゼネコンで充電したら完成です。

 生徒は実験では作ることができませんでしたが、先生が演示で作ってくれました。食塩と、炭素しか使っていないのに鉛蓄電池と同様な電池になりました!

【家庭基礎】将来の自分の家を考える(平面図作成)

保育・経済を踏まえた上で自分の理想の住居を考えます。

 

 

 

 

 

 

 

写真上:過去の平面図 写真左下:平面図作成中 写真右下:保育実験中

 

保育環境の課題を学んだ上で、可処分所得と住居に使える予算などの経済状況を踏まえ、平面図を作成しました。

 

「自分が仕事から帰宅後に洗濯を取り込む→たたむ→洗濯→干す」を毎日やるためにはどのような洗濯動線がよいか、

夏涼しく冬温かい、なるべくエアコンに頼らない環境共生住宅にするにはどうしたらよいか(採光・通風)、

防災、子育てのしやすさ、(高齢期まで見通した)住みやすさを考えた間取りをどう取り入れるか、

 

ものすごく真剣に考えながらも、

トレーニングルーム、サウナ、防音室、地下室、プールなど自分の理想のスペースを入れ込み、

満足した様子でマイ・ドリームハウスを作成していました。

 

 

【歴史総合】校内授業公開

1年生の新しい教科でもある歴史総合の授業で、他教科の教員にも授業を公開してより良い授業を作っていこうという趣旨のもと校内公開授業が行われました。

教科書と黒板を使った授業です。生徒同士の話し合いや、先生の問い出しに生徒がその場で答えるコール&レスポンス風な授業が行われ、生徒が自主的に参加するような時間になっていました。

 

冷戦の始まりと東アジア諸国の動向についての授業です。第二次世界大戦のあとアメリカとソ連の対立がヨーロッパのみならず、アジア諸国に影響を及ぼし、今の国際状況にもつながっていることを学びました。

時間の都合がついた先生方も複数、見学に来ていました。ちなみに今日は、教頭先生・英語・理科・地歴公民の先生が見学していました。

【地学基礎】太陽(黒点)の観測

1月18日に2年生特進クラスの地学基礎の授業で、天体ドームにおいて太陽の観測を行いました。

生徒の感想  (2年  特進クラス  森下朔志  川越市立東中学校出身)

 地学基礎の授業で、太陽の黒点の観測を行った。黒点とは太陽表面にある黒いシミのようなもので、周りに対して低温であるため暗く見えるものである。また、黒点の位置を継続的に観測することで太陽の自転もわかる。

 松高には屋上に天体ドームがあり、それを使って観測した。松高の魅力の1つでもある。私は、太陽系や宇宙に興味があるので、実際に天体望遠鏡を使って観測できたのは、良い経験になった。そして、授業で学んだことを、目で見て確認することができるのはとても楽しく、今後の勉強のモチベーションになり有意義な時間を過ごせた。  

 

天体ドームの中には、直径15㎝のレンズを持つ天体望遠鏡があります。PCにつないで画像をみんなで見ることができます。時折HPに出てくる天体の画像もここで撮られています。

光の強い太陽の観測なので、お手製のフィルターを通して観測します。

黒いぽつぽつとしたものが黒点です。今年は黒点が多めに観測できます。

屋上からは、遠くの山々も見渡すことができます。富士山は残念ながら雲がかかって見えませんでしたが、浅間山や日光の方の山まで確認できました。

【物理基礎実験】気柱共鳴

2年生の物理基礎で、気柱共鳴の実験を行いました。今回は2年6組にお邪魔しました。

ガラス管の口に音源を近づけたときに音が共鳴すれば、気柱には定常波ができている。この性質を利用して音源の振動数を測定します。

生徒の感想  (2年6組  市川敦哉  東松山市立東中学校出身)

 今日は、物理の実験で気柱共鳴というものを行いました。驚いたことは、音叉で鳴らした音が共鳴すると、想像以上に大きな音がしたことでした。音速の式、V=331.5+0.6t(V:音速、t:温度)から、音速は摂氏零度1気圧の時、毎秒331.5メートルであり、温度が1度上がるごとに0.6メートル上がることが考えられました。

 

実験は、3~4人1グループで協力して行います。

音源には音叉を使い、ガラス管内の水面の高さを変え、音叉に共鳴する気柱の長さを測定する。(ℓ₁)

さらに、水面を下げていき、次に共鳴が起こるところの気柱の長さを測定する。(ℓ₂)

これらのデータ(ℓ₁とℓ₂)より、音源の波長を計算することができます。

さらに、現在(実験当時)の気温から音速の値を計算し、波長と音速から振動数を求めることができます。

ほぼすべてのグループが音叉の振動数に近い数値を計算していました。ピタリ賞の値をたたき出したグループも!2Hz違いのニアピン賞のグループも出ました‼

【生物】ウズラ胚の観察実験

3年生特編期間中、生物選択者対象にウズラ胚の観察実験を行い、脊椎動物の発生の共通点について学びました。

 

ウズラの受精卵を約38℃のインキュベーターで35~48時間あたため、発生が始まった卵黄膜の胚を切り出し、培地において観察します。

 

 

細かな作業が必要ですが、生徒達は器用に作業し、心臓が動く様子等を真剣に観察していました。

生徒たちは発生について深く学ぶことができたようです。

 

【SSH】SS理数数学Ⅱ 大学出張講義

12月15日(木)2年理数科生徒と特進希望者生徒を対象に東京電機大学 理工学部 教授 硲文夫先生を講師にお招きして、大学出張講義を実施しました。

 

今回のテーマは「A4のふしぎ」です。

私たちが日ごろ目にしている紙のサイズには、実は意外な事実が隠されていることを、実際に紙を使って試してみたり、計算したりして確かめました。

 

 

紙を折ったり重ねたりしながら、ああでもないこうでもないと試行錯誤しています。

 

A4に隠された秘密の1つとして、一般的にA版、B版の紙のサイズは縦横比が1:√2になっている、ということがあります。

これは半分に折った時に相似形となるサイズです。これにより紙を無駄なく利用できるというメリットがあります。この√2は計算で導き出すことがでます。

 

 

 

また、A0のサイズは841mm×1189mm、B0のサイズが1030mm×1456mmなのですが、掛け算して面積を出してみると

A0は841mm×1189mm=999.949㎟≒1㎡

B0は1030mm×1456mm=1499.680㎟≒1.5㎡

となるのです!これは偶然ではなく、そう決めた人がいるようです。

 

この紙のサイズを考えた人、マジで神!

 

 

生徒たちは紙のサイズという身近なところに潜む数学に興味津々な様子で講義を聴いていました。

 

生徒の感想 島意綱(東松山市立東中学校出身)

 今回の数学探究では、東京電機大学の硲先生による「A4のふしぎ」という講義が行われた。この講義では、なぜ紙の縦横の比が1:√2なのかという「紙のサイズについて」と、この世界に存在する「黄金比」や「A4の紙の3つ折り」という3つのテーマについて話をしていただいた。自分たちで黄金比を求めたり、紙を折って比を証明したりしました。手を使いつつ頭を使う講義だったので最後まで楽しく学ぶことができた貴重な時間になった。高校2年生の12月ということもあり、大学への講義への興味がまし、大学や学部選びの良い機会となったと思う。これからもこういった行事を大切にしていきたい。

【理数物理】ガラスの屈折率の測定

12月22日(木)2年の理数科でガラスの屈折率の測定実験を行いました。

生徒の感想  (2年  理数科  関口太一朗  ときがわ町立玉川中学校出身)

 今回の実験では、ガラスの屈折率の測定をしました。直方体のガラスを紙の上に固定し、奥側と前側に二本ずつ重なって見えるように虫ピンを立て、それらの角度の差を三角関数を用いて導き出しました。

 原始的な方法で手動で作業をするので誤差は出てしまいますが、その分原理を理解しやすく確実な実験だったと思います。また、キャノーラ油の中にガラスを入れると見えなくなるという実験も面白かったです。そうなるという知識はありましたが、実際に見てより深く理解することができました。

直方体のガラスの側面をのぞくき、すべての虫ピンが重なるように虫ピンを立て、ガラスの位置と虫ピンを刺した位置から作図をして、屈折率を求めます。

屈折率に関する実験おまけ① 水の中で、バナナの文字が消える!

 

屈折率に関する実験おまけ② パイレックスの容器を油に入れると消える!

 

【科学探究Ⅱ】化学実験

理数科2年生の化学部門の探究活動です。

[金属樹班]電気を流したときに、金属樹がどのようになるかを探究しています。

金属樹の形の変化をどうはかるのか、試行錯誤中です。

[銅鏡班]販売しなくなってしまった薬品の代わりになるものを探し、きれいな銅鏡をつくれるように試行錯誤中です。

 

[めっき班]銅板へのビスマスのメッキを試みています。

 

[化学部]放課後は、化学部も実験に参加していました。

触媒となるゼオライトを活性化させるために、いろいろな金属イオンを作用させています。

 

 

百人一首大会 in 図書館

2007年に連載が開始された『ちはやふる』(末次由紀・講談社)の50巻(最終巻)が2022年12月13日に発売されました。本校の司書さんが、図書館の一角に作った『ちはやふる』コーナーがあります。素敵です!!

『ちはやふる』を読んでいた人も、読んだことがない人もこの機会にぜひ、図書館を訪れて欲しいです。

12月16日に『ちはやふる』50巻の発売を記念して、2年3組で百人一首大会を実施しました。初めて百人一首をやった生徒もいたようですが、皆、真剣に取り組んでいて、楽しそうでした。